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掬水の駒 | 経済産業大臣指定伝統的工芸品・天童将棋駒の工人《掬水》とその息子《淘水》の作品を紹介するHPです。

 掬水作 盛上駒 谷邨書 御蔵島黄楊 虎斑

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市原谷邨書の盛上駒です。
酒田の素封家、竹内淇洲(書家・将棋八段)の駒は関根金次郎十三世名人出世の駒「錦旗の駒」として一世を風靡したのは大部昔の伝説になったのでしょうか。
淇洲のの祖父竹内竹裡は、江戸駒(当時代表される金龍)に負けない対局駒を作るため、材は鳥海黄楊(本黄楊自生の北限とされる鳥海山産出)、字形を庄内の能書家山口半峰、松浦謙吉(春亭)、市原谷邨らに書かせただ気に入らずに結局淇洲が書くことになった。
その駒が、酒田に逗留した関根金次郎に、将来名人になる人と見込み贈られて、先に書いた伝説に繋がることになった。(昭和49年広報さかた・佐藤健一の文化出会学「幻の錦旗の駒」)

この三人の能書家の字形は、一組ずつ試作品が作られ、淇洲の末弟、酒田の故・佐藤公太郎氏のもとに保管された。
製品として世に発表されることがなかった淇洲以外の駒を、生前佐藤公太郎氏にご協力いただき、三書体とも製品にさせていただいている。  

市原谷邨/天保13(1842)~大正15(1926)呉服屋三代目として後を継ぐ。 書、茶道具に長じ鑑識眼あり、多くの書画骨董を収集した。 明治22年~大正2年まで町会議員をつとめ、町政に尽力した。(庄内人名辞典)
                                                      令和2年7月  掬水                        


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Category : 掬水作
Posted by 掬水 on  | 

「もり-な天童」開店

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道の駅天童温泉の付随施設「もりーな天童」が本日リニューアルオープンしました。

観光情報案内をはじめ、JAてんどうのジェラート・スイーツ販売、そして、山形県将棋駒協同組合の展示と実演販売のコーナーが新たに設けられ、あいにくの梅雨空にもかかわらず賑わいをみせています。

実演には、この春に後継者育成講座を終了した彫駒工人が就いています。
また駒組合の展示ケースには、天童の将棋駒製造事業所と駒工人の製品が並べられており、購入希望の場合は、製作者に連絡のうえ交渉して頂くことになっています。
駒の町天童の次世代の駒工人の支援策として、また将棋駒組合の新たな拠点として天童市が整備を進めていたもので、最近のコロナ渦の影響でやや遅れたものの本日を迎えることが出来ました。

となりの道の駅のショピングセンターでは、白いマスク姿のお客様の少し遠慮勝ちな動きと対照的に、季節の赤いさくらんぼが弾けるように輝いています。  
                        
6月13日 掬水



Category : お知らせ
Posted by 掬水 on  | 

 小楠作 彫駒 董仙書 御蔵島黄楊 銀目杢

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書家で駒字(書体)を残している松本董斉の長男・董仙の書体です。
独特の文字構成とバランスが特徴的な字形です。
駒形に対してちんまりとしているので、線の太さのメリハリを意識しながら彫りました。

(小楠)

Category : 小楠作
Posted by 掬水 on  | 

 掬水作 盛上駒 鵞堂書 御蔵島黄楊 斑入り柾

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書家・小野鵞堂(1862~1922)は明治・大正時代を代表する書家であり、かな書道の大家であった。
鵞堂書の将棋駒書体がどのように誕生したのかは分からない。

現在人気の菱湖書は高濱 禎が巻菱湖の千字文などの書から集字して字形を作り、豊島龍山師が作駒したことは知られている。
この鵞堂書も龍山作が存在しているので、同じような企画があったのか、龍山師自身が字形を作ったのかもしれない。

手許に小野鵞堂千字文本をおいているが、字の構成が異なる文字が多い。
以前に自分の字形を作って数組作ったことがある。今回は棋士S先生の依頼で一般的に知られた字形構成を元に、自分の視点で製作した。


Category : 掬水作
Posted by 掬水 on  | 

小楠作 彫駒 宗歩好 御蔵島黄楊

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日本将棋連盟所蔵の奥野一香作タイトル戦用(名人駒)と同じ書体です。
宗歩好を手掛けるのは、前回一度将棋連盟で販売して頂いたものに続き今回二度目です。

新しい書体に挑戦するのは面白さもありますが、彫り慣れない分バランスを取るのが難しいです。
いつもそうですが、試行錯誤しながらやっと雰囲気がつかめて来た頃に彫り終わってしまいます。
はじめから自信を持って自分の表現が出せるようになりたいと思いつつ日々精進しています。

(小楠)

Category : 小楠作
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