掬水の駒 | 経済産業大臣指定伝統的工芸品・天童将棋駒の工人《掬水》とその息子《淘水》の作品を紹介するHPです。

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第14回駒祭りをおえて。

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平成28年度の、第14回駒祭りは10月1日2日、東京交通会館に於いて開催された。
例年より短縮して二日間の展示期間にも関わらず、大勢の方にご来場いただき、心より感謝と御礼を申し上げます。

写真の駒は、その時の展示品で掬水作・盛上駒・水無瀬書・島黄楊赤柾。自分の分類で、水無瀬形の古典を加味した、Cタイプとしている。
「歩兵」をこれまでより少し変えてあるが、私自身のイメージまでは、もう少し変化させたい。

今回の駒祭りには、天童将棋駒伝統工芸士会の出展コーナーの当番として、淘水に担当してもらった。
若い世代に経験を積んでもらって、少しずつバトンタッチしたいと思っている。

当工芸士会からは、実演者として、秀峰氏と、女性の松月氏に参加していただいた。
秀峰氏は、「若い人はこれから否応なく実演に要請されるのだから、自分が行くことによって少しでも負担軽減になればと思う」と自ら手を上げてくれた。

彼の後輩を思いやる心や、産地の今後を考えて取組む姿勢は、大変嬉しく、また心強い。
若いときから、共に研究し、時には論争し、そしてまた、仕事に対する思いの深さに教わることは尽きない。私にとっては、尊敬するかけがえのない兄弟子である。
                     平成28・10・17 掬水                                                                                                                     

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Category : コラム
Posted by 掬水 on  | 

秀峰作「金将」の素彫り

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後継者育成講座の受講者のために、村川秀峰氏が提供してくれた菱湖書の金将の素彫りである。

山形県将棋駒協同組合の第4次後継者育成事業は、昨年5月から彫師養成5ヶ年計画でスタートしている。市報で募集した、一般市民と組合の後継者20代から40代までの9名が受講している。
講師は私が担当している。全員、駒彫りについては全くの未経験者のため、道具の準備から、印刀の研ぎ方、漆の扱い方などすべて一からの取り組みである。
今回のメンバーは、過半数が女性、また皆会社勤めのうえ家庭を持っている人がほとんどで、自宅での練習には苦心しているようだ。

天童の将棋駒産業は、江戸時代後期、織田家が天童に入部して織田天童藩になって以来、180余年の歴史がある。
明治後期には日本一の生産量になったのではないか、と云われているように、全国津津浦浦の将棋愛好者に天童の駒が行き渡ったことであろう。

戦後の経済高度成長により豊かになった人々は、モノに対する価値観も大きく変化してきた。多彩なゲームを遊べる環境に育った人は、既に日本の中心的な年代になってきている。私たちが小さい頃、家の中で将棋遊びを楽しんだ時代とは何もかも違って見える。

天童で生産される将棋駒も時代の変化に合わせ大きく変わってきている。量から質への転換、手仕事から機械化にも舵をきってきた。
将棋駒の産地として目の前の対応に追われて、気がついたら次世代を担う人材の心配をしなければならない状況である。天童市としても将棋駒は大きな看板産業の一つであるのだ。

受講生は皆まじめに取り組んでくれるので講師の方が勉強させられることが多い。本黄楊での彫りはまだまだだが、光も見える。成長が楽しみだ。技を磨くのは当然だが、取り組んでいる事を通して人として何を学び、豊かな生き方ができるかが大切だろう。5年間でそんなこともつかんで欲しいと願っている。

秀峰氏には時々状況を話しているが、彼の方から受講生にと菱湖書の金将を彫ってくれた。巻菱湖特有のふっくらと伸びやかな線質がよく表現されている。印刀の入れ方、角度などもよく分かる。
彼は早くから、将棋駒の彫りに書の線質を表現することを取り入れ実践してきた。以前の年賀状に「版木刀で字を書く」とあった。その表現豊かな彫りは、見て飽くことは無い。

Category : コラム
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書師・伊藤太郎の企画展…天童市将棋資料館

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私の旧HPでも紹介したことのある、書師・伊藤太郎氏の企画展が天童市将棋資料館で開かれている。
伊藤氏は、一昨年に高齢のため廃業した。最初、彼はその身の回りの道具は処分すると言っていたが、私は数十年もその仕事ぶりを見てきたし、初代の天童将棋駒伝統工芸士会の会長も務め、天童市の将棋駒産業にとってその道具類は貴重なものと思っていたので、資料館に納まるように仲介させてもらった。
その他、彼の作品や写真などと共に、天童の書師一筋に生きた足跡を展示してある。
伊藤太郎氏は「個人の職人としては初めての企画展で大変光栄なことです。」と話していた。

Category : コラム
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希望の新年のお祝いを申し上げます。
本年もよろしくお願い申し上げます。


平成28年 元旦 桜井掬水・淘水

Category : お知らせ
Posted by 掬水 on  | 

掬水作 盛上駒 石橋幸緒書 御蔵島黄楊 根杢

元女流棋士の石橋幸緒氏の筆跡です。
数年前に桜井の自宅に来ていただいた折、半紙と原寸大とに何枚も書いていただいた。
その筆跡を掬水形として字形を起こしたもの。基本形だが今後若干の変化はあるかもしれない。
石橋氏に署名をお願いしたところ、一期一会の言葉を添えて揮毫して下さった。
人との縁を大切にする心が現れていると思う。

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Category : 掬水作
Posted by 掬水 on  | 
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